You can also log in to the account below.
中国の消費税
■ 中国の消費税の概要
中国での消費税とは、特定の消費財や消費行動の取引額を課税対象にして徴収する取引税の一種です。
消費税の政策的目的は、消費構造および消費方向を調節することであり、同時に財政収入の増大もその目的としています。
中国の消費税は関税ではなく、内国税であり、課税対象の物品を製造、輸入、販売するときに適用されます。
中国から外国に輸出する物品については、中国での消費が行われないため、消費税が免税され、輸入物品の中で消費税賦課対象の物品は、輸入通関時に税関で消費税を代理徴収しています。
以下では、貿易と関連している範囲で簡単に説明することにします。
■ 消費税の特徴
ㅇ中国から外国に輸出する物品は、消費税が免税されます。
ㅇ消費税の賦課形態は、品目に応じて従価税、従量税、複合税の3つの計算方法を同時に適用する政策をとっています。
ㅇ消費税は典型的な間接税として、税の最終的な負担者はその商品の消費者です。
ㅇ税の徴収範囲、徴収方法の選択性を持って、商品ごとに異なる税率が適用されます。
ㅇ消費税は特定された消費財に対する増値税に加えて、個別に課す税率として増値税を補完する役割を果たしています。
■ 納税義務者および徴収先
消費税は、順番に転嫁されるため、最終的な負担者は最終消費者であるが、国に対して消費税を直接納付する者は次のとおりです。
ㅇ中国で消費税対象物品を製造したり、生産する者
ㅇ対象物品を受託加工する者
ㅇ消費品を販売する者
ㅇ消費品を輸入する者
消費税の徴収先は中国税務局です。しかし、輸入品に対する消費税の徴収は、輸入地の税関が代理徴収しています。
■ 課税対象の物品および税率
☉ 消費税の課税対象品目群
外国から中国へ物品を輸入する際、消費税が課される品目は、約200品目であり、(中国のHS 10単位の基準)、下記の4種類の品目群に大別することができます。
ㅇ過度の消費により人の健康、社会秩序、生態環境に影響を与えることができる消費財(タバコ、酒類、一部の化粧品、爆竹製品など)
ㅇ贅沢品などの非実用品(高価な装飾品、宝石、真珠など)
ㅇエネルギーを多く消費する高価な消費品(小型乗用車、モーターバイク、車のタイヤなど)
ㅇ油類製品(ガソリン、ディーゼル油など)
☉ 税率の体系
消費税率は品目に応じて従価税、従量税、複合税の形で規定されており、その中で従価税率を中心に品目群別の税率体系を大別すると、次のとおりです。
品目 | 税率 |
タバコ類 | 30%~40% |
酒類 | 5%~20% |
化粧品 | 15% |
貴金属などのぜいたく品 | 10% |
爆竹 | 15% |
油類 | 1.2元/リットル ~ 1.5元/リットル |
タイヤ | 3% |
モーターバイク | 3% ~ 10% |
小型乗用車 | 1% ~ 40% |
ゴルフボール、その他のゴルフ用具 | 10% |
高級腕時計 | 20% |
ボート | 10% |
木の床材 | 5% |
■ 消費税額の計算
消費税は一般的に消費品の売上高に消費税率を乗じて算定しますが、輸入品に対する消費税は、次のような特殊な計算方式をとっています。
ㅇ従価消費税額
消費税組成価格 X 消費税率
消費税組成価格 = {関税の課税価格(CIF価格)+ 関税税額} ÷(1 - 消費税率)
ㅇ従量消費税額
輸入消費品の総数量 X 単位あたりの税額
ㅇ複合消費税額
(消費品の総数量 X 単位税額)+(消費税組成価格 X 消費税の税率)
■ 消費税の納付など
ㅇ内国税としての消費税納付の時期は、納税義務の発生時期から1日、3日、5日、10日、15日、1ヶ月など様々で、具体的には税務当局がその納税額によって納税期限を決定します。
ㅇしかし輸入物品の場合、輸入通関時に申告納付をする必要があり、輸入地の税関が税額納付証明書を発行した日から7日以内に納付しなければなりません。
■ その他の注意事項
ㅇ消費税は、国務院の特別命令や政策がない限り、減免はできません。
ㅇ扱う輸入物品が消費税賦課対象である場合、輸入原価が多く上昇するので、事前にこれを準備する必要があります。
ㅇ本TCSシステムでは、取り扱い物品に対するシミュレーション実行中に、消費税賦課対象となるかどうか、消費税額等を自動的に選別、計算してご案内しています。
To Top